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芸公の壁
北大路 翼という不思議な俳人がいて、この一年半ぐらい、しょっちゅう顔を合わせている。
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すかっとろう というバンドもやっている。
この写真は、上の階で彼自身のバンドのお披露目的なUSTを放映しているのを、ぼんやりと
数学者や言語学者と眺めているときに、はたと思い立って撮影したものだ。

芸術公民館 (最近は跡地と言ったり、旧芸公と言ったりするが・・・)の、この壁は
ここのオーナーである会田誠が大判の白い紙を貼り、
「自由に描いてください なるべく文字ではなくて絵を」と控えめな指示を与えられた
美しい縦じまの銀色の壁だ。
その紙に書かれた壁画は現在、森美術館の「天才でごめんなさい」展の混沌の部屋で見ることができる。

混沌に目鼻をつけてしまうと混沌が死んでしまう。
という故事にのっとるまでもなく、ある種の人間以外は会田誠の仕事の全貌を、目鼻をつけるようには
語らないものだ。また、混沌という化け物というか神のようなものは、どの歴史的想像の図版を見ても
どこか愛らしく、こちらに余裕があればペットに飼いたいほどの奇妙さをそなえている。

銀色をあえてスクリーンにして投影することを試してはいるわけだが、
どうやら、銀色という反射性もさることながら、この壁の持つ縦じま性にいくらか心が動いているのだろう。

白いジャケットを着こんでいるのが、北大路で、その右上、丁度北大路が腕を伸ばしているあたりに
掛けられている絵は富山の若い女性が会田誠のプロフィール写真を愛をもって模写したものだ。
この写真では判らないだろうけれど、会田の眼の描きようなどは相当な神経を使っている。
その息をひそめた息遣いが、この絵を見ていると、北陸の方から冷気を伴った暖かさで、伝わってくるのだ。
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by docore | 2013-01-25 06:25 | E
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