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tonarino kiyaku ha yoku kaki wo
隣の客はよく よく

柿をもってゆけというので、もらった。
横尾さんの庭でもいだ柿だそうだ。
彼は、デザイナーから画家へ転身した人物で、その芸術というか、アートの領域では、大きな不思議な力を発揮しつづける男の家の庭の柿を、数年来、画家の家のお手伝いをしているという女性から、もらった。

温暖化の風が漂う中、そのような柿をいただいても、こちらも困る。
いや、別段、困りはしないが、喰うには小ぶりすぎるし、かといって、持ち運ぶに困るわけでもない。

父の納骨の日に、なんだか、持ち帰りの荷物が多すぎて、そして年末の仕度のためのあれやこれやの買い物もひかえているのだが、柿、みっつくらいなら重くて持ち帰れないということもない。

柿をひとつ皮をむいてもらって食べてみたが、首をかしげる程度の味で、だからどうだ、とも言えない。
きっと、染めのために柿の成分を使うとか、この汁を板の間の磨きに使うとか、そのような為に、この実があるのだろうと、父の行方の知れぬ白い骨と、沈鬱に輝く柿の丸みを帯びた表面を眺めながら、ひとつかみでみっつの柿を握るという行為を生まれて初めてしたことに対して、驚いている、

阿呆ものがこの私だ。


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by docore | 2008-12-21 11:41 | OCR
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