川俣 正 × 吉見 俊哉 現在リノベーションが進行している千代田区の練成中学校で、「東京」を考えるトーク・シリーズがある。 広報は3331にまかせるとして、感じたことを書いてゆきたい。 モダン文化の崩れ方は、我々の生活態度や方法によって愛らしくもむごたらしくも見えてくる。 その 変化の過程が、人の脳みそが充分に記憶して血肉にできるに足るほどの充分な時間が無いのが現状だろう。 対談の後半、パリとメキシコシティのスクワットを語り始めたときの二人の文化との距離のとり方が、知識人らしくものごとを比較するときの基準の取り方が、逆照射的に日本を、そして東京を考える、とても良いヒントになりえる。 川俣の" プロジェクトを成功させるためには「まぁ、ひとに嫌われないことだね」 "という発言に、一同、笑う。 ということは、一同、相当な魂胆を今後ももっているということか・・・。 川俣 作品を、皇居で行うには?という切り口が面白かった。 表現者ならだれでもそうだとは思うが、あの空間を見過ごすわけにはいかない。 皇居、そしてそれを取り巻く地理的な関係がもつ力を超える作品に出会うことを夢見て、今後とも生きてゆくハメになる。 対話的教示というものと、モダン建築の陽の差し方に感心しながら、パイプ椅子に座っていた。 「プライベートとパブリック」の境目の話が、やはり今後とも尽きない。 そして、椅子をたつ、そのきっかけは何なのか? 子供が生まれて自分のコピーができてくると、個人的なことと社会的なことの境界が変化して行く。
by docore
| 2010-03-04 10:24
| 月を運ぶ
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